本研究室では、メタマテリアルを用いた電磁波制御に関する研究に取り組んでいます。
連絡先は
こちらをご覧ください。
メタマテリアルとは
-
通常の物質とメタマテリアルとでは何が違うのでしょうか?構成要素を拡大して見てみると・・・
-
通常の物質の場合。原子が周期的、あるいはランダムに並んでいます。原子の大きさや配置間隔は電磁波の波長に比べてはるかに小さいです。
-
メタマテリアルの場合。電磁波の波長に比べて十分小さい構造が周期的、あるいはランダムに並べられています。人工的な構造で原子を模擬するイメージです。
メタマテリアルとは電磁波の波長に比べて十分小さい構造を周期的に(あるいはランダムに)ならべたもので、電磁波に対して一様な媒質として振る舞う人工的な物質です。メタマテリアルの電磁波に対する応答(誘電率や透磁率)は構成要素の材料だけでなく形状にも依存します。そのため、構成要素の形状をうまく工夫することにより、自然界には存在しないような誘電率、透磁率をもつ物質さえも得ることができるようになります。例えば、誘電率と透磁率が同時に負になるような物質、すなわち、屈折率が負である物質が実現できたりします。
メタマテリアルを用いた電磁波制御
まずは、通常の物質による電磁波制御の例について見てみましょう。
これらの例を見ると、空間の屈折率分布や屈折率の周波数依存性を制御することにより、電磁波の伝搬を制御できることがわかります。つまり、様々な屈折率をもつ物質を利用できると、電磁波伝搬をより自由に制御できることになります。メタマテリアルを用いると、自然界には存在しないような屈折率さえも実現できますので、通常の物質を用いた電磁波制御に比べて自由度の高い電磁波制御ができるようになります。
電磁波技術は、情報通信、情報処理、加工、計測、医療などの様々な分野で利用されています。メタマテリアルの研究が進むことにより、これらの応用技術が発展し、より便利な社会の構築に繋がっていくでしょう。
連絡先