2007/9/19 稲刈り体験

 

 

 

長岡技術科学大学は小高い丘の上に位置しています。

秋になると眼下に広がる長岡の町はたわわに実り,頭を下げる稲穂で金色に輝いています。

 

廃棄物・有害物管理工学研究室では稲わらをエネルギーに変換する技術を開発している事もあり感慨もひとしおです。

 

そこで,私たちは市内で農家を営んでいらっしゃる山本三代彦様にお願いして,

稲刈りの体験とともに稲わらの発生状況やその利用についての学習をさせていただきました。

 

写真1 山本様を先頭にあぜ道を進む一同。列2番目 修士一年 酒巻尭史が落下の瞬間

 

コンバインを使って刈り取れるところは刈り取り,コンバインが入れない水田の端,

形が入り組んだところは手で刈り取るというように山本様に指示していただき,

コンバインチームと鎌チームに分かれ作業を開始しました。

 

 

■ コンバインチーム

 

まずは,山本様に基本的な操作を教わり,手本を示していただきました。

コンバインはうなりを挙げて猛烈な勢いで稲を刈り取り,脱穀を行っていきます。

稲わらは5センチ程度の長さに切り取られコンバイン後部から水田に撒かれていきました。

このまま水田の中の微生物が分解していく事になり,また来年の米作りに向けて,土になっていく事になるのでしょう。

 

 

写真2  山本様にお手本を示していただきました。

 

 

われわれも少々の紆余曲折を経て何とか刈り取りを行っていく事ができました。

しかし,われわれの操作するコンバインは刈り残しも多くあり,その部分は鎌で刈り取っていきました。

 

写真3 あぜ道落下の汚名を返上する働きを見せる 修士一年 酒巻 尭史

 

 

 

    鎌チーム

 

コンバインの入れないところを鎌で刈りとっていくという使命を与えられた鎌チームですが刈り取っていくうちに「もっと刈りたい。」と農耕民族の血が騒ぎ出し,コンバインの仕事を減らすほどの働きを見せて,山本様からも「機械(コンバイン)が楽できる」とのお褒めの言葉を頂きました。

特に修士1年伊藤梓は経験者という事もあり全員が目を見張るスピードで刈り取っていきました。

 

 

写真4 農耕民族の血が騒ぎ予定を大幅に超える刈り取りを行う鎌チーム

 

写真5 チームワークよく一列に刈り進む鎌チーム。

 

 

 

チームごと交代しながら両作業進めていきたくさんの米を収穫する事ができました。

 

写真6 収穫の喜びを満面に表す修士2年 狩野 美代

 

 

 

 

 最後に収穫された米の水分を調節する機械(乾燥機)に収穫された米を入れていき,作業は完了しました。

 

写真7 乾燥機に収穫した米を入れる修士2年 草場 大作

 

この日,稲刈りをさせていただいた場所は,今年の5月に私たちが田植えをさせていただいた区域でした。

私たちは最初と最後の部分をお手伝いさせていただいただけですが,その間には山本様や他の農家の方々の多くの努力があったのだと感じ,「一粒も無駄にはできない」という声が私たちの間にも自然にあがりました。

 

いつも,自然に食卓に並ぶお米ですが,よく言われるように88回。

また,それ以上の手間と愛情をかけて育てられたもの。という実感があふれました。

 

 今年もまた,貴重な経験をさせていただけた山本三代彦様に研究室一同。大変感謝しております。本当にありがとうございました。

 

写真8 刈り取った後の水田で集合写真

 

文責:修士1年 江口 淳