2004/11/17〜19  第15回 廃棄物学会研究発表会   

 11月17日〜19日の3日間、香川県高松市(サンポート高松)で第15回廃棄物学会研究発表会が行なわれ、姫野修司助手と修士2年の櫛田浩司が参加し、研究発表を行なってきました。

 廃棄物学会は、法学、経済学、行政学、社会学、医学、農学、水産学、理学、家政学、工学といった「廃棄物」に関わる様々な立場の人が、広い意味での研究者として一同に会し、意見・情報を交換し、多面的かつ包括的に調査研究を行う場として1990年3月27日に設立されたものです。

 今年度の廃棄物学会では、45ものセッションに分かれて507件にものぼる研究発表(口頭発表:334編、ポスター発表:173編)が行なわれました。私たちの研究室では姫野修司助手が「溶融スラグの資源化」セッションの座長を務め、修士2年櫛田浩司が「焼却灰組成と溶融雰囲気の違いがスラグ品質に与える影響」というテーマについて口頭発表を行ないました。この発表は、材料強度・安全性の2点から高品質スラグを作成するために適した焼却灰の組成を明確化したもので、さらにスラグ中の成分として問題となっている鉛(Pb)の大部分をスラグから分離する方法を研究した成果を報告したものであります。発表後の質問時間には、他の大学や企業の方々から多くの貴重なご意見を頂くことができ、今後の研究に繋がる充実したものとなりました。

 最終日には廃棄物分野において日本で最も有名な廃棄物問題の一つである香川県の「豊島(てしま)廃棄物不法投棄現場」及び「直島(なおしま)廃棄物処理施設」の見学会に参加しました。廃棄物研究室の一員として、豊島問題はとても興味がある事例です。実際の現場や処理施設内を見学する機会はあまりないので、熱心に説明を聞き、率先して質問を行いました。

 3日間にわたる学会期間中、様々な分野の研究発表を聞くことで、廃棄物処理の重要性を実感し、研究に対する熱意が倍増しました。この経験はこれからの研究生活に多大なる活力を与えたこと間違いありません。

座長を務める姫野助手(写真中央) : 活発な意見交換が行なわれました

 

豊島の不法投棄現場  : 浸出水対策としてシート張りにしてありました

  ( by M2  櫛田  浩司 )