2005/9/29〜30 第19回日本吸着学会研究発表会
9月29日、30日の二日間にわたり京都大学桂キャンパスで第19回日本吸着学会研究発表会が開催され、私たちの研究室から姫野修司助手、修士2年の小松隆宏、修士1年の志村俊輔の三人が参加しました。
今年で19回目になる吸着学会研究発表会では、吸着材の特性評価や多孔性材料の創製、吸着材の応用技術など非常に多岐にわたる研究発表が行われました。今年の研究発表会は口頭発表32名、ポスター発表33名、特別講演1名、招待講演2名で行われました。
私たちの研究室からは修士2年の小松隆宏と修士1年の志村俊輔の2名が口頭発表を行いました。環境問題を背景とし、未利用エネルギーの有効利用の観点から、消化ガスやランドフィルガスなどのCH4/CO2(メタン/二酸化炭素)混合ガスの分離に注目し、CH4とCO2の分離に用いる材料として私たちはDDR型ゼオライトという吸着剤に着目しました。
このDDR型ゼオライトを用い、修士1年の志村俊輔は「DDR型ゼオライトの吸着等温線による細孔特性評価」というタイトルで窒素の吸着等温線から材料の細孔特性を評価し、このゼオライトがCH4/CO2分離に適した細孔構造であることを見出しました。
また、修士2年の小松隆宏は「DDR型ゼオライトに対するCO2、CH4の吸着平衡の測定と解析」というタイトルでDDR型ゼオライトに対するCO2、CH4の吸着平衡からその選択性を評価し、他のCH4/CO2分離に用いられる疎水性材料と比較して高いCO2吸着選択性を有することを見出しました。
普段の研究室とは違い、材料系や化学工学系、また、理学系といった専門分野の先生方が集まる学会での発表でとても緊張しましたが、多くの質問やご指摘を頂き、また、他の発表者の最先端の研究成果を聞くことができ、吸着に関する専門的知見をより一層深めることができたと思います。
今後も、このような場には積極的に参加していきたいと思います。
(記者:修士2年 小松隆宏)