2005/6/16 兵庫県 福崎浄化センター見学
「公共下水道では初の膜分離活性汚泥法導入処理施設が福崎浄化センターで供用開始」
私たちの研究室では,膜分離活性汚泥法を用いた排水処理というテーマで,
毎日,近くの新潟県信濃川流域下水道の長岡浄化センターで実験を行なっています.
そのような状況で,このニュースを見たのは今年の4月.
『膜分離活性汚泥法の研究をしている以上は,是非,見学に行かなくては!』
ということで,この福崎浄化センターに膜を納めていて,普段からお世話になっている
潟Nボタと福崎町のご好意により,今回の見学が行なえることになりました.
福崎町は人口が2万人で,県中央部よりやや南側に位置し,南は姫路市と隣接しています.
瓦も新しい立派な管理棟
見学では,福崎町下水道課の中安尚紀 様と潟Nボタの木下昌大 様に
施設の説明と案内をして頂きました.
見学時は,まだ運転開始して間もなかったため,計画流入汚水量(2,100m3/day)の1割弱しか流入がありませんでした.現在まではトラブルもなく,メンテナンスの手間もほとんどないというお話でした.
そして,来年度にはさらに2,100m3/day処理できる施設が増設される予定です.また,省スペースな膜分離活性汚泥法を採用したため,用地面積に余裕が出来たために図書館も施設予定地内に設置されるようになり,公共サービスにも,この膜分離活性汚泥法が役に立っていました.
もちろん,写真(右下)からも分かりますが,透明で濁りのない清澄な処理水が放流されており,下流の姫路市を流れる市川の水質も向上することは間違いないでしょう.
実際に使用している膜(500mm×1,000mm) 綺麗な膜処理水 が見れるようになっている
今回の見学では,実際の運転状況や運転手法を学びました.
この見学で得た知識を生かすことで,我が研究室での膜分離活性汚泥法の研究が
より現実的な研究になっていくことを確信しました.
左から,修士2年:酒井陽介,福崎町:中安尚紀 様,助教授:小松俊哉
助手:姫野修司,潟Nボタ:木下昌大 様
今回は見学のお受入れ,誠にありがとうございました.
廃棄物・有害物管理工学研究室では,浮世離れしがちな大学の研究を現実的なものに
するために,今後もドンドン見学を行なっていく予定です.
ご協力よろしくお願い致します.
(記者:修士2年 酒井陽介)