研究フィールド

次世代モータ

多相モータ
多相モータは、従来の3相インバータではなく、5相・7相など多数のモジュールで構成されたインバータで、モータを駆動します。例えば、電力を分散させるため、1つモジュールが故障しても、残りのモジュールで電力供給することができます。また、各相を独立駆動の巻線で構成すれば、非常に高い自由度で電流波形を生成することができます。加工機に使われるダイレクトドライブモータのような、小型かつパワー密度の高いモータや、サーボモータのようなリップル要求が厳しいモータなど、中小型のモータに向いている形態です。日高研では、多相モータのH/W構造や制御S/Wに関する研究を行い、小型高出力・高効率を目標に研究を進めています。
極数切替型モータ
極数切替型モータは、従来より誘導機に多く使われてきた技術です。何といっても、1つのモータで2つの極数が実現でき、動作条件に応じて切替可能です。日高研では、誘導機だけでなく、永久磁石モータも対象とし、極数切替技術による高出力密度化を目指しています。
巻線界磁モータ
最近では、電気自動車用途で巻線界磁モータが研究されています。巻線界磁モータの特徴は何といっても界磁巻線。ロータに巻かれた巻線により、アクティブかつダイナミックレンジでロータ磁束を変化させることができます。日高研でも、次世代電気自動車用モータとして着目し、出力密度・効率の向上に向け、新モータ構造の確立を狙っています。

電磁界シミュレーション

トポロジー最適化
モータの設計は、かなり知見と経験がものを言います。例えば、IPMモータの磁石やフラックスバリアの配置は、ある程度知見がなければ検討もつかないのではないでしょうか?日高研では次世代設計技術として、磁石配置やフラックスバリア形状など、知見がなければ決められない複雑な形状を、計算機に自動で設計させる技術を研究しています。トポロジー最適化を実現することで、モータ設計知見の有無に依存しない設計技術の確立を目指しています。
AIを用いたスマート設計
「なんか流行ってるけどAIってどう使えばいいの?」。おそらく、皆さんお悩みじゃないでしょうか。そうです、AIは使い方です。使ったもの勝ちなんですが、よく使い方がわからんというのが現状だと思います。日高研では、AIを使って何がうれしいのかを日々考えてます。
用途志向型最適化シミュレーション
数値シミュレーション技術は製品に応用してこそ意味があります。日高研究室では、最適化の手法論だけではなく、実際に製品適用する時の評価関数の設定法や、使用するアルゴリズムの選定、最適化で得られる結果の考察など、設計者が最適化技術を活用するためにはどうすれば良いかを応用研究します。