当研究室では,「地盤防災・GIS・環境・応用力学」の4つのグループに分かれて研究を進めています.グループごとのゼミを週1回のペースで開いており,研究の進捗状況を確認したり,新しいアイデアを出しあったりしています.


地盤防災グループ

地盤災害の発生メカニズム解明/対策工の検討 地盤沈下や液状化といった地盤災害が発生するメカニズム解明に向けて、例えば、被災地から採取した地盤試料の要素試験を行い、現地で計測されたデータとの比較検討を行っています。また、有効な対策工の実現に向けて、当研究室が保有している大型振動台を利用した室内実験も行っています。

有限要素法による地盤解析技術の高度化と応用 地盤の変形をより正確に予測するために、新しい構成モデルを提案するなど、有限要素法(FEM)による地盤解析技術の高度化を行ってきました。最近では、企業との共同研究により、地盤改良工法や鉄道の擁壁工法の有効性を検証するための応用計算も行っています。

GISグループ

常時微動計測による地震時の家屋被害予測 当研究室が位置する新潟県長岡市を中心とした常時微動のフィールド計測を行い、取得したデータをGISに反映させることで、地質・地形を考慮して地震時の家屋被害を予測できる方法を検討しています。

豪雨時斜面崩壊要因の抽出/広域斜面危険度予測 新潟県は地すべりの発生件数が非常に高い土地です。降雨量や土壌雨量指数といった気象データと数値標高データをGIS上で組み合わせて、豪雨時の斜面崩壊要因を探るとともに、斜面の危険度を予測する方法を検討しています。

環境グループ

車両の騒音計測と構造物メンテナンスへの応用 交通騒音の1つである車両騒音の継続的な計測結果から,路面や橋梁といった構造物の健全性を判別するための方法について検討しています.

CA法による騒音伝播のモデル化 CA法(セルオートマトン法)による騒音伝播解析プログラムを開発しています.実際にフィールドで測定した交通騒音のデータとの比較により,開発したプログラムの改良を重ねています.

応用力学グループ

粒子シミュレーションによる地盤・土構造物の大変形解析 粒子シミュレーションでは有限要素法で用いるようなメッシュを必要としないので,解析対象となる材料の大変形から破壊までを再現可能です.当研究室では個別要素法(DEM)を中心とした粒子シミュレーション手法の高度化と,その実務利用を目指した研究を行っています.

土と浸透流のマイクロメカニクス 内部侵食や液状化の発生・進行メカニズムを知る上で,土粒子とその間隙の微視的なスケールでの現象把握が大きな足がかりとなります.そのため,土粒子と間隙水の両方を直接解くことが出来る解析技術の開発や,土のような粒状体の内部を可視化できる模型実験方法について検討しています.