修士論文・卒業論文の概要/2018年3月修了・卒業
- 2018.3 修士論文
- 内田 至
- 2016年熊本地震で被害を受けた益城町の地盤震動特性の評価
地震直後の被害状況を迅速かつ適切に把握することは重要である。
本研究では、地震直後に撮影された垂直航空写真を用いて、瓦の被害状況から家屋の被害を推定する手法を確立し、2016年熊本地震における益城町の家屋被害の推定と、2度の震度7の地震による被害の進行状況を分析した。
また、微動測定を中心とした現地調査を行い、家屋被害の分布と地盤特性の関係について検討を行った。
- 対島宏洋
- 2016年熊本地震で被害を受けた道路橋梁架設地点の地震動推定
本震と呼ばれることが多い4月16日のMj7.3の地震では、熊本市と阿蘇郡高森町を結ぶ県道28号線の道路構造物に大きな被害が発生した。
県道28号線はこの地震の起震断層と考えられている布田川断層帯に沿って位置しており、強い地震動が構造物被害に作用したと考えられた。
そこで、被害を受けた構造物の一つである大切畑大橋を対象に構造物に作用した地震動の推定を行った。
地震動の推定には経験的グリーン関数法を用い、経験的グリーン関数法に用いる要素地震は微動のH/Vスペクトル比を用いて補正するなど、予測対象地点のサイト特性を適切に考慮した。
- 2018.3 卒業論文
- 笠原主税
- 1987年千葉県東方沖地震における浦安地域の地震動と液状化の検討
佐藤(2017)の研究では位置が特定できなかった地震観測地点に対して、地震発生当時の地図を用いて観測地点位置の特定を行い、地震動データを増やして距離減衰式の再修正を行った。
再修正した距離減衰式から推定された地震動レベルは既往研究とほぼ同じであった。
1987年千葉県東方沖地震では浦安市の一部で軽微な液状化が確認されている。そこで、地震動レベルの推定値を用いてFL法を用いた液状化判定を行った結果、判定結果と液状化状況は整合していることがわかった。
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