コンピュータとその利用技術の発展はめざましく、IT、AI等の言葉もよく使われています。
実際、私たちの生活、産業界の活動、社会インフラなどで活用されています。
安全に目を向けると、小型デバイスを用いた人の識別や画像認識による人の識別、AIによる判断等広範な技術が広範に使われるようになることは間違いありません。
今は本格導入の初期にいると考えられます。
そこで、この技術を安全へ適用する可能性・事例を知り、同時に考えなければならない課題を考えます。
また、これらの活用に不可欠なソフトウェアの発展の状況と課題について考えてみます。
【プログラム】
・12:40~13:00 受 付
司会進行:長岡技術科学大学 特任教授 福田 隆文
・13:00~13:05 開会の挨拶
安全安心社会研究センター センター長 門脇 敏
・13:05~13:55 第一講
「新しい時代の安全 “協調安全”の概念、実例及び課題について」
一般社団法人セーフティグローバル推進機構 松浦 裕士 氏
<概要>
現在、私たちを囲む世界のメガトレンドの一つとして、ICT(情報通信技術)の進歩により、IoT、AI、ビッグデータ、クラウドなどの技術が発展し、
あらゆるものが互いにつながり始めている。この技術革新が生産現場に適用されると、生産性を上げ、柔軟な生産を可能とするコネクテッドインダストリーとなり、
産業のあり方を大きく変える第4次産業革命と呼ばれる動きになる。協調安全は、新しいICT技術を安全機能に対して発揮できないかという発想から生まれた新しい安全の考え方である。
本講では、協調安全の定義、概念、協調安全を実現する技術的手段、事例などの紹介とともに国際標準化活動での議論、課題についてお話しする。
・13:55-14:05 質 疑
・14:15-15:05 第二講
「人工知能(AI)と自律制御の安全」
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 藤原 清司 氏
<概要>
発展著しい人工知能(AI)技術の応用は様々な産業領域に広がりつつあるが、自律制御の機能安全に関する領域ではまだまだ手探り状態といえる。
ニューラルネットワークなどの高度な判断能力が期待されるシステムは、相応に説明が難しく、予期せぬ振る舞いをする恐れがあり、テストや検証のアプローチに限界がある。
一方でこうした問題を把握可能とし、合理的に予測可能な領域を拡大し、リスクをコントロールする試みもある。機能安全における人工知能技術の課題と取り組みについて述べる。
・15:05-15:15 質 疑
・15:25-16:15 第三講
「AUTOSAR: モビリティの提供を「継続可能」とするための
プラットフォーム」
イーソル株式会社 櫻井 剛 氏
<概要>
自動運転の社会実装に伴い、制御システムの高度化および複雑化が進展し、新たなハード技術が次々に投入され、ソフト規模も指数関数的に増大している。
もはや技術者一人での全体把握は不可能な状況で、安全やセキュリティ面も含め対処し続けるための「プラットフォーム」は、もはやソフト部品化や再利用だけにとどまらず、
分担・自動化や人材開発も含め広義の「開発および市場展開ライフサイクル」全体を柔軟かつ持続可能にしていくために、業界一丸となって取り組み続けなければならない課題である。
本講演では、自動車分野でのPF標準化活動「AUTOSAR」を中心に、他分野にも共通となりうるチャレンジと、関連する成果をご紹介する。
・16:35~17:00 総合討論
・17:00~17:05 閉会挨拶
安全安心社会研究センター 副センター長 木村 哲也