機種 :Hitachi SU8230
HitachiのWebページ
設置場所 :分析計測センター120-2室
担当教員 :田中 久仁彦、溝尻 瑞枝
担当技術職員:◯高橋 美幸、小杉 健一朗
cold FE電子銃およびセミインレンズ方式の対物レンズを備えており,数十万倍での観察が可能
EDS検出器(Oxford)およびEBSD検出器(Oxford)搭載
FE-SEMとは?FE-SEMで何がわかるか
電子線で試料表面を走査(scan)し,試料の各点における二次電子の放出量を求めます.得られた二次電子放出量の分布を明るさの変化として表したものがSEM像となります.二次電子の放出量は試料表面の凹凸を反映するため,SEMを用いることにより試料の表面構造を高倍率で観察することができます.
FE-SEM(Hitachi SU8230)の特徴
- ★高分解能SEM.数十万倍での観察が可能
- 冷陰極電界放出型電子銃(cold FE電子銃)およびセミインレンズ方式の対物レンズを備えているため,高分解能観察が可能です.
- ★EDXによる元素分析
- Oxford製のエネルギー分散型X線分析装置(Energy Dispersive X-ray Spectrometer, EDXあるいはEDS)を搭載しており,試料から放出される特性X線を検出することができます.高空間分解能での定性・定量分析や,元素マッピングを行うことができます.
- ★EBSDによる結晶構造の解析
- Oxford製の電子線後方散乱回折(Electron Backscatter Diffraction, EBSD)分析装置を搭載しています.菊池パターンを取得し解析することで,試料表面の結晶構造や結晶方位に関する情報を得られます.
FE-SEM測定用の試料について
- 測定可能な試料
- 金属、セラミックス・ガラス
- 試料形状
- 固体(バルク、粉末)
- 試料サイズ
- 直径15 mm以内,高さ20 mm以内.
これより大きい試料の測定に関してはスタッフに要相談. - 試料に関する注意
- 試料室の真空度を維持するため,水分を含む試料や電子ビームを照射するとガスを放出する試料(有機材料や生体材料など)の測定は原則お断りしてます.また,対物レンズがセミインレンズ方式であるため,粉末の磁性材料の測定も原則できません.
- 試料の調整方法
- 試料は試料台にカーボンテープあるいはカーボンペーストなどを用いて固定します.導電性がない試料を観察する場合,チャージアップの発生や試料へのダメージを防止するために試料表面をコーティングすることが必要です.金,白金,カーボン,オスミウムのコーティング装置が利用可能です.
Hitachi SU8230の利用について
- 利用方法
- 現地利用
半遠隔利用 web会議システムによる現地スタッフとの協働的な利用
完全遠隔利用 リモートデスクトップ機能による単独での利用 - 利用補足
- 機器を直接操作(現地利用)するにはスタッフから講習を受けて操作方法を習得後、スタッフが行う技能認定試験に合格する必要があります。