クライオ走査電子顕微鏡 cryo SEM

機種    :JEOL JSM-IT200
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設置場所  :分析計測センター124室
担当教員  :田中 諭
担当技術職員:◯高橋 美幸、近藤 みずき、武田 百合子

クライオユニット搭載.Liquid N2で、−140℃まで冷却して観察可能.
液体窒素で凍結した試料を試料室に挿入し,試料室内で割断・金蒸着が可能

SEMとは?SEMで何がわかるか

試料に電子線を照射すると,試料中の電子が二次電子として放出されます.SEMでは,数nm径に絞った電子線で試料表面を走査(scan)することにより,試料の各点における二次電子放出量を求めます.得られた二次電子放出量の分布を明るさの変化として表したものがSEM像となります.二次電子の放出量は試料表面の凹凸を反映するため,SEMを用いることにより試料の表面構造を数十万倍程度の倍率で観察することができます.また,SEMは光学顕微鏡よりも焦点深度が深いため,立体的な像を得ることができます.

cryo SEM(JEOL JSM-IT200)の特徴

★クライオユニット搭載
液体窒素で凍結した試料を試料室に挿入し,試料室内で割断・金蒸着を行った後,試料ステージを液体窒素で冷却しながら観察が可能.
★EDXによる元素分析
エネルギー分散型X線分析装置(Energy Dispersive X-ray Spectrometer, EDXあるいはEDS)を搭載しており,試料から放出される特性X線を検出することができます.定性・定量分析や,元素マッピングを行うことができます.

cryo SEM(クライオステージ)測定用の試料について

測定可能な試料
有機物・高分子、含水・生物試料
試料形状
液体、固体(バルク)
試料サイズ
クライオステージ:直径10 mm (液体試料,割断試料の場合は,直径3 mmの穴に挿入する)
標準ステージ:直径10 mm(小)、直径32 mm(大)
試料に関する注意
水分が多い試料は凍結および霜取りに時間がかかるため,できるだけ薄い試料とすることが好ましい.
試料の調整方法
試料台にはヤマトのり(でんぷんのり)を用いて固定する.
標準ステージの場合、カーボンテープやカーボンペーストなどを用いて固定する.粉末試料の場合,試料の飛散によるEDS検出器の破壊を防ぐためにカーボンペーストで固定する.

JEOL JSM-IT200の利用について

利用方法
現地利用 
半遠隔利用 web会議システムによる現地スタッフとの協働的な利用
完全遠隔利用 リモートデスクトップ機能による単独での利用
利用補足
機器を直接操作(現地利用)するにはスタッフから講習を受けて操作方法を習得後、スタッフが行う技能認定試験に合格する必要があります。